TAPグラウト工法とは、コンクリート構造物の打継ぎ部またはひび割れによる空隙部に止水効果のある充填材(TAP注入液)を注入する止水工法です。 TAPグラウト工法では、コンクリート躯体をドリルで穿孔し、逆止弁付高圧注入専用プラグ“O-プラグ”を設置します。このO-プラグを設置した空間は加圧域と呼ばれ、O-プラグを設置することにより、高圧力を逃がさず、漏水経路に伝えることのできる空間になります。 この加圧域に専用高圧注入機“TAP注入機”を用いて高圧力で継続的に“タップグラウト注入液”を送り込みます。この加圧域から大量に送り込まれた注入液が漏水の侵入経路全体に広がり、躯体内部の水と置換され、漏水経路全体を充填することにより止水します。 また漏水経路全体を充填材に置換することにより、コンクリート躯体内部への水の侵入を防ぎ、漏水箇所の補修だけにとどまらず、コンクリート構造物の耐久性向上もに寄与します。 従来の急結セメントや手押しポンプによる止水、“表面止水”(図-1)と違い、コンクリート構造物中の浸入水を全て追い出し“躯体止水”(図-2)を行い、鉄筋等から他の部分に水が廻るいわゆる二次漏水の発生を防ぎます。
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